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国際協力福祉
カリスマギャルモデルが寄付に目覚めたきっかけ
昔はギャル雑誌の『小悪魔ageha』などに出ていたHIKARIさん。その後アクセサリーブランド「SHINE(シーン)」を立ち上げ、出産を機に価値観が変わり、作品の販売を通して寄付をしているということです。お金の使い方なども変わったというHIKARIさん。誰にでもできる「社会のための何か」という視点で今回は迫ってみました。
Reported by Mai Umeno
ー HIKARIさん今日はよろしくお願いします。それではまず現在の活動内容を教えていただけますか。
「SHINE(シーン)」というアクセサリーのブランドを立ち上げて、女子高生から主婦の方まで幅広くつけてもらえるような、お手頃な価格でカジュアルなアクセサリーを、プロデュース・デザインしています。
ー アクセサリーをデザインするようになったキッカケって何だったんでしょうか?
元々、アクセサリーが好きだったんです。特に高級ブランドのネックレスとかダイヤがついているようなものではなくて「よくわからないけどなんか可愛い」というようなものが好きなんです。だけど、そういうものって実は値段が高かったり、田舎の方に無かったりするじゃないですか。友達が「ここで買えたら良かったのに」とか「値段が安く買えたらいいのに」と言うのを聞いて、そういうものを自分で作ってみたいなって思ったんです。
ー そういうキッカケから始まるんですね!!自分で始めるって大変だと思うんですけど、辛かったことってありましたか?
ちょうど始めたときに妊娠しちゃったんですよ。悪阻がひどくて、体重もかなり落ちちゃうぐらい。だから一旦休止して、子どもが落ち着いてからリニューアルとして再開したんです。やっぱり辛いのは、仕事と子育ての両立ですね。
自分が出産を経験をしたから、もし自分が子どもを産めなかったら本当に悲しいだろうなと思って始めた
ー 私もファッション業界にいるので、HIKARIさんみたいな形でチャリティー活動されている方にものすごく興味があります。誰かのために何かをしたいと思っても、なかなかできないじゃないですか。何をすればいいのかもわからないし。そういう道を目指したい人にアドバイスってありますか?
本当にしたいと思ったことをすればいいと思うんですよね。私も、もともとそんなに善人ではなかったので(笑)。きっかけは子どもが生まれて凄く自分が変わったからなんですよね。いろんなことを勉強したくなったり、今も語学の勉強をしているんですけど、興味を持つものが変わりました。妊娠中のときに東日本大震災があって、そのときに私、結構神経質で心配性なんですけど「どうしよう、赤ちゃんが死んじゃうかもしれない」とか「この子を無事に産めるのか」とかすごい不安だったんですよ。結婚してからずっと待ち望んでいた妊娠だったので本当に子どもが大事で「ちゃんと産めるのか」って毎日毎日不安で。原発のことも怖かったですし。
それで実際に子どもを持ってから、戦争で死んでしまう子どもの記事に凄く心を痛めるようになったんですね。それでたくさんの寄付をできるわけではないけど、1人でも2人でも助けられたらと思うようになって、寄付できるようなところをいろいろ調べたんです。
例えばフィリピンだと600円寄付すると、一家で1か月分使うお水になるんですよ。だからフィリピンで災害があったときはSHINEのブレスレットがチャリティーで500円なんですけど、100円を自社で負担して寄付していました。ちょうど普段から寄付させていただいてるプラン・ジャパンさんの活動が凄く私には魅力的だったので。普段寄付しているのは、母子を守る、子どもだけじゃなくて妊婦さんも守るという活動です。妊婦さんでも予防接種を受けられない人っているじゃないですか。そういう人のために寄付しているんです。それは自分が出産を経験をしたから、もし自分が子どもを産めなかったら本当に悲しいだろうなと思って始めたんです。だからもし、そういう何かをやりたいと思ったら、無理しないで本当にやりたいと思った時に始めたほうがいいと思います。
ー なるほど~!!ものすごく熱い想いが伝わってきました。500円で売ったもので600円寄付ってことは、自社で100円負担したんですか?
そうですね。フィリピンの災害があった月は自社で100円を負担して寄付をしました。昨年はモザンビーク、今はシエラレオネで子どもとお母さんを守るというのに寄付をしているんですけどね。
ー 500円で売ったものにさらに100円を足して600円寄付するって凄いですね。せめて500円から材料費とかを抜いた利益だけ寄付すればいいのになって思ってしまったんですが・・・。
私も最初はそう思ったんですけど、今はこれくらいしか寄付できないし、そんなに無理しなくてもできるかなって思ったので。私には今できることがこれくらいだから、今やれることをやろうと。もっと事業が大きくなってもっとできることが増やせればいいなぁって思うんですけどね。最初は売り上げだけを寄付するつもりだったんですけど、でもこれは自腹でやっていこうと思って。
「国境なきピエロ団」がフィリピンの被災地を訪問し子どもに笑顔を届ける
学用品と通学バッグの支援を受けた女の子
フィリピンで支援活動を続けているプランは、子どもたちが安心して遊べ、心のケアを受けられる、子どもにやさしいスペースを100ヵ所以上で開設している