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CONCEPT
これからのかっこいいライフスタイルには「社会のための何か」が入っている。社会のために何かするってそんなに特別なことじゃない。働いてても、学生でも、主婦でも日常の中でちょっとした貢献ってできるはず。これからはそんな生き方がかっこいい。r-libではそんなライフスタイルの参考になるようなロールモデルをレポーターたちが紹介していきます。
# 024
HIROMI MASTUBARA
April 24, 2015

r-lib | 長谷川 あや × 松原 広美 サーフィンを通じて社会貢献を

GENRESArrow環境

サーフィンを通じて社会貢献を

 ひな祭りにちなんでパプアニューギニアの女性と女の子たちにサーフィンレッスン。海とサーフィンを通じて、老若男女いろんな国の人とも交流が持てる。特に子どもたちに綺麗な海を残し、後々の世代にも繋げていこうと思う気持ちは万国共通だ。

Reported by Aya Hasegawa



ー 確かにやりがいや楽しさは原動力になりますよね。私も松原さんと同じで体を動かすことが好きなので、今はマラソンにはまっています。

 すごいですね!!例えばマラソンだったらチャリティーランも社会貢献に繋がりますよね。自分の好きなことが結果的に誰かのため、社会のためになるって最高だと思います。私も自分が大好きなサーフィンをすることで、他の人にサーフィンの楽しさが伝わったり、海が綺麗になったらいいのになぁとシンプルに思ったことが始まりです。







海のリズムを感じ、海の上でダンスしているような感じ


ー 私はサーフィンの経験がないんですが、サーフィンをしている時ってどんな感覚ですか?

 言葉ではうまく伝わらないけど、あえて言うなら海のリズムを感じ、海の上でダンスしているような感じです。海は、潮の満ち引きや風が瞬間瞬間で変わる世界。同じ波は二度とやってきません。海に身を委ねて、海の声を聞いて、海の状態に自分を合わせるスポーツだと思います。


ー 松原さんにとって海とはどんな存在ですか?

 自分自身そのものですね。なくてはならないし、これからも一生関わっていく。だからこそ愛してあげたいし、守ってあげたいし、手をかけてあげたい。出会えたことに感謝する気持ちと同時に、これからもよろしくねっていう感じですね。



2014年8月に気仙沼大島で行われた「大島アイランドフェスティバル」では環境教育プログラムに企画協力




千葉県一宮で主催した環境教育プログラム「スタンドパップパドル体験と自然観察学習」

海を前にすると謙虚にならざるを得ない


ー 海の魅力はどんなところですか?

 海には浄化作用があると思います。海ってとてつもなく偉大で、常に変化していて人間ではコントロール出来ないから、身を任せるしか無い。海を前にすると謙虚にならざるを得ないんですね。そうするといろんなものが削ぎ落とされて思考がクリアになって、自分の原点に還るような気がします。リセットされて無になると、日々の雑音やストレスがたいしたことないと思えてきて「こうして生きているだけで、奇跡なんだなあ」とシンプルに感謝し、豊かな気持ちになりますね。


ー たくさんの海に行かれたと思いますが、その中でも印象に残っている海はどこですか?

 それぞれの海に思い出があるので、選ぶのは難しいですが、記憶がフレッシュなもので言うとパプアニューギニアの海です。
 一般的にはサーファーが増えると観光業が栄えて雇用が増え、経済的にプラスの側面があります。一方で、地元経済が搾取されたり、精神的なバランスやコミュニティのつながりが貧富の差によって崩れたり、押し寄せる観光客にインフラが追いつかず、ゴミや環境破壊の問題が浮上します。
 けれどパプアニューギニアは、政府観光局とパプアニューギニアサーフィン協会のイニシアティブのもと、サーフポイントが健全に保護され、地域経済も発展するようなサーフマネジメントプランがあります。パプアニューギニアサーフィン協会が管理するサーフポイントでは、サーフィンが出来る人数を制限していて、基本的にはツアーに参加しないと現地では勝手にサーフィンすることが出来ません。訪れるサーファーが払うツアーの参加費の一部は、サーフポイントを管理するコミュニティに還元され、学校への図書寄贈だったり、校舎の建て替え、井戸の整備や、子どもたちの教育費の援助などにあてられます。また特に女性の自立を支援し、雇用促進や女性サーファーの育成にも積極的です。サーフィンが地域のコミュニティの健全な発展に貢献しているんです。

















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松原 広美

松原 広美HIROMI MASTUBARA

PROFILE

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 国際環境NGOサーフライダーファウンデーションジャパン代表理事。サーフィン暦10年。ウィンドサーフィンに明け暮れた大学生活を終え、外資系金融機関に就職。2006年、 仲間とともに環境ウェフマカシン greenz.jpを立ち上げ、代表取締役に就任。同年SFJの活動にかかわりはじめ、六ヶ所再処理工場の本格稼働反対キャンペーンにボランティアとして参加。東日本大震災をきっかけに 、東京を離れ、自然に寄りそったシンプルな暮らしと波を求めて外房の森の中へ移住。
  J-WAVE “Lohas Sunday”ナヒケーターを経て、現在は、日本の美しい海岸環境を次世代に残す環境保護活動に従事している 。 サーフィン以外の趣味は旅と料理。

by 長谷川 あや
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